大阪ヘルスケアクリニック、大阪市北区、内科、外科、美容皮膚科、日曜診療、自由診療、天神橋筋六丁目駅大阪ヘルスケアクリニック

点滴療法(がん治療)

目次

高濃度ビタミンC点滴

【がん細胞への選択的攻撃】

ビタミンCは、強い抗酸化力を持つ一方で、体内で過酸化水素を生成します。正常な細胞はカタラーゼという過酸化水素を分解する酵素を持っているため、ダメージがありません。がん細胞はカタラーゼをほとんど持たないため、高濃度ビタミンCはがん細胞だけを選択的に攻撃することになります。血中のビタミンC濃度が上がるほど、過酸化水素の量も多くなるため、がん細胞への攻撃性も増すわけです。

ただし、がん治療に関しては標準治療を受けることが前提であり、高濃度ビタミンC点滴療法だけでがんが治癒することはありません。

 

【適応となる方】

・抗がん剤治療や放射線治療と併用

・抗がん剤や放射線治療の副作用を軽減したい

・抗がん剤や放射線治療が無効、又は副作用が強く続けられない

・標準治療の効果をより増強させたい

・QOLの改善や、寛解期の延長を望まれる場合

・術前・術後の補助療法として

・がんの再発予防を望まれる場合

 

【適応とならない方】

・G6PD欠損症

・高度の腎機能障害や透析中の方

・高度の心不全の方

・腹水・胸水貯留の方

・高度のリンパ浮腫の方

・コントロール不良の糖尿病の方

・病状が極端に悪化されている方

・メトトレキサートの使用前24時間、投与後48時間は禁忌

・ベルケイドの投与前12時間は禁忌

 

【治療の流れ】

・患者様の状態が、高濃度ビタミンC点滴療法に適しているかの診察があります。現病歴や既往歴の確認、腫瘍の種類や進行度、一般的な血液検査のデータが必要となります。お手元に直近の検査データ(血液検査・CTやMRI検査など)ありましたらお持ちください。血液検査では、腎機能・心機能・血中Mg値・血中Ca値は必須項目となります。

・初回は、12.5gから開始し、G6PD検査を行います。

・G6PD検査が陽性であることを確認後、徐々にビタミンC投与量を増量させていきます。がん治療に適していると言われている、血液中のビタミンC濃度400ml/dl以上を目標とします。

 

【投与頻度と期間】

積極的ながん治療として行う場合

・最初の6ヶ月間は週2-3回

・有効の場合はその後6ヶ月間は週1回

・開始2年目は月2回

・その後は月1回で継続する

※上記はあくまでも指標であり、患者様の状態により頻度は変わります。

 

【副作用・リスク】

血管痛

対策:腕を温める、体位を変える、点滴速度の調整、薬剤の調整など

G6PD欠損症に伴う溶血

対策:G6PD欠損症の方は25g以上の高濃度ビタミンC点滴は出来ません。

嘔気・嘔吐・頭痛など

対策:点滴前の食事を抜かない、飲水を充分にする、点滴中も喉が渇けば飲水をしていただきます。

低Ca血症

対策:低Ca血症の治療を行います。

腫瘍壊死・出血

対策:稀な合併症ではありますが、腫瘍のサイズが大きい、血管の脆弱性がわかっている方は特に、初回から大量投与せず注意深く増量していきます。

低血糖

対策:低血糖予防のために点滴前・点滴中の糖分の補充を行っていただきます。

打撲等既往部位の痛みや内出血

対策:点滴前の打撲受傷をなるべく回避するようにしてください。仮に痛みが出たとしても、点滴を中止することで痛みは速やかに消失します。

 

【高濃度ビタミンC点滴の費用】

※初回のみ診察料・検査料がかかりますが、以降は点滴料金に診察料も含まれます。

検査料金は別途かかります。

  所要時間 費用(税込)
初診料 5,500円
採血検査(必要項目) 3,300円~
G6PD検査 8,800円
血中ビタミンC濃度測定 5,500円
VC12,5g 30~40分 9,900円
VC25g 50~60分 13,200円
VC50g以下 60~75分 19,800円
VC75g以下 90~120分 26,400円
VC100g以下 180~200分 33,000円
 
 

【未承認医薬品等の使用について】

本治療に用いる試薬は、CEP(Certificate of Suitability to the Monographs of the European Pharmacopoeia:欧州薬局方への適合証明書)認証済の原料を、株式会社StateArtが日本国内で製造しています。

防腐剤の使用は一切ありません。

これまでの使用歴において、一般的なリスク以外に重大な有害事象の報告はありません。

 

 

 
 
 
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免疫細胞療法

当院では、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき受理された「再生医療提供計画」に則り運用しています。

 

がんに対するNK細胞を用いた免疫機能改善治療 

がんに対するαβT細胞を用いた免疫細胞改善治療

 

【免疫療法とは】

免疫細胞イラスト1

がん細胞を直接攻撃するT細胞やNK細胞を採取し、体外で培養・増殖させ、体内へ戻し、体内でがんに対する免疫反応を強力に発動させることでがんと闘う治療です。

 

免疫療法イラスト4

 

 

【αβT細胞】

αβT細胞とは、免疫の中でも体内に侵入した外的や異物に対して様々な働き掛けをするT細胞の大部分を占める細胞で、がんに対する攻撃力が高い細胞のひとつです。また、体内の免疫状態を改善させる働きも備わっております。
αβT細胞治療は、免疫細胞治療の中では最も多く実施され、早期がんから進行がんまで幅広いケースに適用されています。
1回の採血につき、約24mlの採血を行います。2週間ごとに6回の治療を予定しています。

免疫療法イラスト2

 

 

【NK細胞】

NK細胞とは、血液中に10~20%ほど存在している細胞で、極めて強い殺傷能力を持ったリンパ球の一種です。私たちが生まれながらに備えている体の防衛機構として働く細胞と考えられており、最近やウイルスなどに感染した細胞やがん化した細胞をいち早く見つけて攻撃します。

1回の採血につき、約72mlの採血を行います。3週間ごとに6回の治療を予定しています。

 

【治療スケジュール】

免疫療法イラスト3

患者様の状態が、免疫細胞療法に適しているかの診察があります。現病歴や既往歴の確認、腫瘍の種類や進行度、一般的な血液検査のデータが必要となります。お手元に直近の検査データ(血液検査・CTやMRI検査など)ありましたらお持ちください。

・免疫細胞療法の説明を行い、治療内容に同意をいただけたら、初回の採血を行います。

・αβT細胞療法は1回の採血につき約24mlの採血を行います。2週間ごとに6回の治療を予定しています。

・NK細胞療法は1回の採血につき約72mlの採血を行います。3週間ごとに6回の治療を予定しています。
 
尚、治療間隔や治療回数は患者様の状態に応じて変更することもあります。

 

【治療に適さない方】

①HIV抗体またはHTLV-1抗体が陽性である方

②T細胞、NK細胞由来悪性リンパ腫または白血病の方

③18歳未満の方

④同種移植を受けたことがある方

⑤免疫チェックポイント阻害薬で治療中の方

⑥間質性肺炎の既往あるいはその兆候を有する方

⑦活動性の自己免疫疾患を有する方

⑧妊婦あるいは妊娠の可能性がある方、または授乳中の方

 
※⑥から⑧の方に関しては、病状により免疫細胞療法の有益性が高いと考えられる場合は慎重投与となることもございますので、ご相談ください。

 

【費用】

・免疫細胞療法は健康保険の適用外となり、全額自己負担となります。

・免疫細胞療法の治療費は採血ごとに1回分をお支払いいただきます。

・患者様のご都合により治療をキャンセルされる場合でも、既に細胞加工は開始されておりますので、細胞加工に要した費用はご負担いただきます。

・HIV抗体検査・HTLV-1抗体検査が陽性で細胞加工が出来なくなった場合でも、検査費用は発生します。

  費用(税込)
初診料 5,500円
治療前検査(必要に応じて) 5,500円~
治療前検査(HIV抗体検査・HTLV-1抗体検査) 11,000円
再診料 3,300円
αβT細胞療法(輸送料込み) 297,000円
NK細胞療法(輸送料込み) 396,000円
 
 
【細胞培養加工施設】

当院は、免疫細胞治療に用いる細胞の加工を株式会社メディネットに委託しています。

(https://www.medinet-inc.co.jp/facility_capabilities/cpf/)

メディネットの品川細胞培養加工施設は「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき特定細胞加工物製造許可を取得しています。(施設番号:FA3150001)
また、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づき再生医療等製品製造業許可を取得しています。 (許可番号:第13FZ110003号)

高品質で、安全な免疫細胞療法を行えるように努めております。

 

 

尚、このホームページに記載されているコンテンツの一部はメディネット社の著作物となります。

 
 
 
 
 

がんに対するαβT細胞を用いた免疫機能改善治療

 

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がんに対するNK細胞を用いた免疫機能改善治療

 

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